2021年4月4日日曜日

イラン人は神の国イランをどう考えているか レイラ・アーザム・ザンギャネー 草思社

 2020年11月6日

この本を読んで、イランはターロフの国であり、イラン人は詩におおきな価値をおく人たちであることを思い出した。そしてペルシア語の詩のふたつやみっつは暗唱したいものだと思いながら、大学の古典の授業で気に入った漢詩をいくつか暗唱したことを思い出した。

「テヘランでロリータを読む」の作者いわく、政府の取り締まりのせいで反体制エリートのみならずイラン人全員が政治的に覚醒したという。そして髪の毛やリボンやおしゃれなサングラスが、文化闘争のために銃や手榴弾よりも破壊的な武器であることに気づいた。

「私たちが思わず勢いづいたのは、もともと政治に関心があったからではありません。女性、文筆家、学者として - ひとことでいえば、自分らしい生活を送りたいと願う普通の市民として、自分の領分を守りたいと言う気持ちからでした。」

うん、そうだ。権力を手にした者はつねに自分の姿が見えておらず、それゆえに極端に走り、政治に関心がなかった若い人たちや女性を政治的に覚醒させてしまう。そうであれば日本にも日本人にも希望があるじゃないか。

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