2020年9月4日
金沢の古本屋で、あんまり時間の余裕がないときに買った。司馬遷の「史記を読む」のかと思ったら「史書を読む」だった。慌てもん。
ま、買ってしまったものはしかたがないので、寝る前とかにぼちぼち読んでいる。
内容は、風土記とか大鏡とか平家物語とか太平記とか、高校の勉強で名前だけ知っているような我が国の書物について、1901年生まれの坂本太郎さんがネタを披露している。愚管抄みたいに「これは自分らの一族の権勢を保持するために書いたのである」なんておおまか(すぎるくらい)な解説つきのときもあれば、小ネタ披露に終始している項目もある。鏡シリーズ(大鏡、増鏡、水鏡)の項を読むと、天皇はじめ公家というのはオネエの集団だったのかと思わされる。
受験勉強でタイトルだけは憶えたけれど、読んだこともなければ内容もしらない。日本文学のはずだけれど、外人に問われても解説のしようがない、はっきりいって一生読まないだろう、なーんて本についてちょっとづつ知ることができる。
日本は小さな国で歴史もお隣さんにくらべてそんなに長くないけれど、焚書坑儒なんてなかっただけに、古いものがそこそこ残っているのはありがたいと思うべきなんだろう。大東亜戦争で京都が空爆されてたら、国文学者なんて大量失業だったんだろう、なんて考えた。
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