2021年4月3日土曜日

古代スラヴ語の世界史 服部文昭 白水社 2600円

 2020年5月2日

けさの信毎新聞の広告で見て、月子に「こんな本あるで。」と話したばかり。もちろんまだ買っていないし、読んでもいない。値段高いし、中身が専門的なので中古で出るには20年くらいかかりそうだ。悩ましいな。富士見町図書館に購入申請しよか。

月子によると、ロシアに留学した先輩いわく、スラヴ語を勉強したら、ロシア語の不規則活用がなんでそうなのかわかるということもあるらしい。つまりロシア語ですら(!)簡略化されたスラヴ語なのだ。

我が輩が若いころ勉強した中国語は、いわば、漢字をそれなりに並べていくのが文法。格変化も時制もない。

月子に「なんでロシア語はそんなややこしないとあかんねや?」と尋ねたところ、

適切な格の単語を適切なところにおいたら「かなり楽できるねん。」

「マレー語とかインドネシア語みたいに格変化も時制もなかったら、そのたびに想像力を働かせなあかんけど、ロシア語は格がばっちり合うとったらエエゆうこっちゃな。数式みたいに。」

中東とISの地政学 山内昌之編 朝日新聞出版

2020年5月2日

あたまから読みはじめるとじきにいやになる。先生たちの硬い文章が多い。けれどこの3編はおもしろかった。

第11章 紛争が常態化する中東での経済活動を考える 星野守

第12章 一総合商社の活動の歴史から見たイスラーム市場の魅力 吉川惠章

うえのふたりは三菱商事の商社マン。

第17章 歴史のなかの中央アジア —ゼンギーアタからの眺望- 小松久男

この章のみ、歴史・文化の観点から帝政〜ソ連〜ロシアとトルキスタンの関わりを宗教・文化面から眺めている。

意外なことに、*スタンとロシアの関わりについて書かれた日本語の文章はあんまり見たことがない。

以上、ブッコフで200円の本なのにこれだけ当たりがあったら嬉しい。

乾隆帝 その政治の図像学 中野美代子

 2020年4月28日

中野美代子は、我が輩が大学で中国語を学びはじめて最初に読んだ本のうちの1冊の著者だった。

そのときはいったい何が書いてあるのかよくわからなかった。それから40年くらいたって、中野美代子さんの「乾隆帝」を読んだ。やっぱりよくわからなかった。正確にいうと、書いてある内容はおおよそ理解できたのだが、いったい何がおもしろいのかさっぱりわからない。40年間の時空をはさんでよくわからないのだから、向いていないのか、あるいは別次元の別宇宙の住人なのだろう。

中野さんは学者で、乾隆帝の残した膨大な詩や宮廷画家の絵画をもとに話を展開しているのだが、内容はほとんどフィクション的である。司馬遼太郎よりもっと理屈っぽい歴史小説といった趣か。

2021年4月1日木曜日

居酒屋吟月の物語 太田和彦

 2020年4月24日 

「黄金座を出ると夕方になっていた。人影のなかった町も商店には灯りがともり、子供の手をひき買い物かごをもった母親がゆく。八百屋はネギを新聞紙で丸めて渡し、代金をぶら下げたザルに放り、肉屋からはコロッケを揚げる匂いが、茶舗からは茶を焙じる香ばしい香りが漂ってくる。懐かしい商店街の懐かしい眺めだ。」

下諏訪は通勤途上で、鍋をもって豆腐を買いにいく主婦とすれ違うような町だ。町の人々は平成でも令和でもなく、「いつの御柱祭だったか」を時間軸に暮らしている。だから居酒屋吟月の物語を読んでいて、無意識に下諏訪をモデルに考えつつ、少しづつ読み進めている。

こないだ小林せつこさんと会ったとき、せつこさんの横浜の実家が映画館だという話になった。この本の話をするとせつこさんはさっそく「読みたい!」とのことで、本をもって帰宅した。こんど会ったら感想を聞いてみよう。

史上最悪の英語政策 嘘だらけの4技能看板 阿部公彦 ひつじ書房

 2020年4月28日

すぐに読めるページ数で、とても読みやすいけれど、じつはとても難しいことが書いてある。

これを読んで思い出したのだが、家内が最初に我が輩の実家を訪問するとき、そのまえに梅田のトンカツ屋でこんな話をした。

「ウチの実家はみんな、好き勝手なことを同時に喋るんや。」

いまになって考えると、その場でどんな話が進行しているかを考慮することなく、好き勝手に話しはじめるのは明らかにボケの初期症状だった。

この本で批判されている、「(英語を)間違えてもいいからとにかく大声で喋ろう!」というのは、ボケ老人とどこか通じる手法であると言えないか。まず周囲がどんな話をしているのか、それを聞くことができるリスニングが大事でしょう。

ちなみに実家の家族はオカンを除いて全員ボケた。

この本には、ことばに関わるすべての人が読んで考えさせられる内容が書いてある。

下諏訪に相楽塚とか魁塚と呼ばれる石碑がある

 2020年4月25日

下諏訪に相楽塚とか魁塚と呼ばれる石碑がある。ここで相楽総三など8名が斬首処刑されたのが1868年という。

山田風太郎の人間臨終図鑑を読むと、相楽総三の赤報隊はたんなる新政府側のテロリストだったように書いてある。でもちょっと違うらしい。

当時の日本はまるで今のシリア、ちょっとまえのリビア、あるいはアフガンみたいに乱れていて、明治新政府は勢力拡大のため赤報隊に「年貢半減」と宣伝させたが、じきに局面有利に展開したので前言撤回し、下諏訪で赤報隊をつかまえて寒い3月のはじめ、犬のように杉の木に縛りつけ、3日めに坂をくだったところで処刑したという。

前言を簡単にひるがえすトップならいまもいるし、それを糊塗するため人の命をなんとも思わない、佐川宣寿みたいなのもいるわけだ。

相楽総三らの名誉回復が叶ったのが60年後。

「罪と罰」を読まない - 文春文庫

 2020年4月23日

プロの物書き4人による、罪と罰を読まないままの読書会。面白かったので一気に読了。三浦しをんのはっちゃけぶりがよろしい。罪と罰のあらすじも書いてあるので、これで読んだ気になれる。