2024年4月14日日曜日

大阪不案内 森まゆみ ちくま文庫

富士見の古書店で購入。富士見書店が消滅して、跡地にダイソーが入った。カルチャー的焼け野原の富士見だ。富士見町立図書館を除いて。と思いこんでいたら、このところカフェとかレコード店(CDじゃなくてレコード)とかオープンしている。まるでプチ上田みたいになってる。(贔屓目というやつ。)

さてこの本。半分がた読んで、我輩はあらためて大阪のことをなんも知らんと思った。

そもそも我輩は、大阪のことをなんも知らん。生まれ育ったのは、梅田から電車で20分くらいの兵庫県西宮市今津だ。なんでそんな近所のことを知らんのや?

神戸のことはわかる。全部が全部知ってるなんて言えるわけはないが、だいたいのところはわかる。なんでかというと、座標軸の原点が元町か御影くらいしかないから。ひるがえって大阪は、座標軸の原点が多すぎる。梅田。西梅田。旭屋書店。阪神百貨店のデパ地下。難波。鶴橋。通天閣。浜寺公園。エミおばちゃんが住んでた港晴。いずもや。喜楽別館。泉の広場。みみう。一心寺。じゃりんこチエ。社会人駆け出しのころ通ってた本町。

学生時代に伊藤武司に「おれ城東区なんや。わかるやろ?」と言われて、ぜんぜんわからんかった。城東区で知ってるのは、ヨネおっさんのアパートだけ。ワイの大阪知識はピンポイントすぎて、あとはぜんぜんわからんのや。地下鉄の乗りかたくらいやったら知ってるで。

そんな大阪ストレンジャーの我輩に、この本は新鮮やった。東京人の目から見た大阪入門。もちろんこの本を読んで理解でけへんかったこともいっぱいある。けど少なくとも、大阪についてなんか語ったらあかんということはわかった。

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