2023年7月5日水曜日

ニューエクスプレススペシャル 日本語の隣人たち 白水社

富士見町の図書館には白水社のニューエクスプレスシリーズがほぼ全部揃っている。公立図書館としては稀有だと思う。金曜日に借りてきたのがこの本。

隣人といっても、朝鮮語や中国語などメジャーなところは相手にされてない。それは別にあるから。この本で紹介されているのは、世界で一番寒いところのサハ語(ツングース系)、ハワイイ語(ポリネシア系)、台湾の先住民のセデック語(オーストロネシア系)、ブータンのゾンカ語(チベット系)、樺太アイヌ語、オイラートモンゴル語など。

超マイナー言語ばっかり。

そんなマイナー言語で学位をとる、ほんまのマニアというかオタクというか、変態(褒め言葉)がおるんやな・・という発見も面白い。

たしかこの本のどっかに書かれていたと思うフレーズがあった。それは、トルコ語と日本語は語順がほとんど同じだけれど、語彙はぜんぜん共通性がない。日本語をテュルク語族のアルタイ語系に分類したがる人がいるけれど、ちょっと無理があるんじゃん・・的な内容。

我輩の恩師、長田夏樹先生はまさにその、日本語はアルタイ語の端っこであるという学説を唱え、万葉集の音韻に母音調和が残されていたという研究をした人。不肖の弟子としてトルコ語をちょっとだけ齧った我輩は、トルコ語と日本語はぜんぜん違う系統の言語で、たまたま語順が似てただけ、と言いたい。

言語系統説というのは、印欧語族には適用できるかもしれないが、テュルク語族にそれは当てはまらないと思う。

さて、気を取り直して、またトルコ語に戻るか。



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