2021年11月3日水曜日

A=432ヘルツのピアノ

 10月最後の日曜日に原村の清水閣下の豪邸を訪問したら、隣の豪邸でなんかイベントをやっていた。パステル画の展覧会と、432ヘルツのピアノでショパンを弾くのだとか。

なんだかわからんけれどハイソな雰囲気っぽいのでその話を聞かなかったふりをしていたのだけれど、閣下が「のぞいてみませんか」というのでしかたなくご一緒した。

やっぱりハイソな人々が集っていた。我輩はなんで432ヘルツなのか興味があったので、ピアノをちょっとだけ触らせてもらった。その響きがなかなかよろしかった。

ふつう440ヘルツを432ヘルツまで落とすには、たんに緩めればいいというのではなく、弦を張り替えなければならないのだそうな。そこまでしてチューニングしたのは、「432」というのに半端ない思い入れをもっている人たちがいるということなのだ。

そのピアノの音色はとても落ち着いている。たとえばニューヨークでピッツアとステーキとクリームチーズばっかり食べていた日本人が、納豆汁と糠漬けと玄米飯とサンマを食べたときのように、しっくりくるのだ。

かといって、いままでたんにうるさい音楽だとおもっていたクラシックを432ヘルツで聞きなおそうとも思わない。我輩は(広義の)アラビア音楽という、もっとしっくりくる音楽を見つけたのだから。

ニューエクスプレスプラス ペルシア語 浜畑祐子 白水社  つづき

 まえに標記の本について書いたのが2020年の12月。そのころすでに6週間くらい取り組んでいたので、2020年の10月ごろには勉強をはじめていたのだろう。

いまは2021年の11月。ほぼ1年かけて19課まで進んだ。なにをもって「進んだ」というのかといえば、フレーズを理解して丸暗記したというのを一応のベンチマークにしている。

丸暗記しようと思ったのは、学生時代の外国語劇の経験が大きい。そのときはよくわからない台詞も丸暗記できたのだ。丸暗記して1年くらいたってから、「こういう意味だったのか」と理解したことはなんぼでもある。丸暗記もわるくない。

だもんで、今でもできないことはなかろうと考え、やってみたら案外イケるもんだ。はじめのころは仕事をしている途中にいきなりフレーズが浮かび、「いったいどういう意味だっけ?」なんてことはしょっちゅうあったけれど、いまとなっては教科書のどのへんにあったフレーズなのか、見当がつくようになった。

あとまた第20課が残っている。主人公のミナさんが空港でハミード君に別れを告げるシーンで、なんとなくしんみりしてしまう。だからまだ手をつけていない。

大学の卒業式を思い出してしまう我輩だ。