2024年6月30日日曜日

日本ワインをつくる人々(1) 北海道のワイン

このシリーズは北海道から始まる。北海道のワインを作り上げた人々があんまりユニークなので、その人物に焦点をあてたワイン本を書こうとしたところ、「ワイン王国」の編集長から注文がついて、他の地域のことも書くのなら出版しましょう、ということだったらしい。

だからこの本が第1巻。長野県で暮らし、働いている我輩は(2)の長野県から読みはじめ、すぐ隣の山梨県を苦心して読み終わり、ついに北海道にやってきた。

いや、ほんとうに面白い。北海道、いいなあ。余市ワインと十勝ワインを飲もう。北海道に行くのはもう少し先のことになりそうだから、とりあえずワインを買って飲もう。

いちばん興味をそそられたのが蘭越町の松原農園。ここに行くか、通販でしか買えない。そんなに値段は高くない。箱買いすれば1本1600円くらい。(10年前の値段だけど。)


日本ワインをつくる人々(3) 山梨県のワイン

情報量がめっちゃ多いので読むのに時間と根気が必要。削るまえはこの1.5倍のボリュームだったらしい。情報量が多いのは、ワイナリーが多いから。ワイナリーが多いのは、歴史が長いから。

著者の山本浩さんは山梨のワイナリーとの付き合いが長く、知り合いも多く、光のあたる部分も影の部分もよく知っているという。それだけに知っていて書きにくいことや書けないことも多く、この本ではあえて光のあたるところを書いた、と後書きにある。

ここに紹介されているなかで、韮崎の山のほうに位置するワイナリーがある。そこに行ってみたくなった。ワインを飲みたくなる本です。

2024年6月10日月曜日

日本ワインをつくる人々(2) 長野県のワイン 山本博

 松本市の東の郊外。聖徳太子が創建したという兎川寺を過ぎたあたりが山辺の里。そこに山辺ワイナリーがある。そこのギフトショップ。片隅に発送伝票を書くための小さなデスクがあって、その小さなデスクの片隅にブックエンドのように置かれていた5冊本ボックス。それが「日本ワインをつくる人々」

そんな本があることを初めて知った。値段を見てびっくり。1冊1800円もするやん。

帰宅してブッコフオンラインで調べたら、やっぱり出てました。長野県の巻が1000円くらいになっていたので購入。届いたら案の定、贈呈の新本。ブッコフが出版社の在庫をただ同然で買いとって売るというビジネスモデルですな。

それはともかく、内容はめっちゃ濃い。つくる人に焦点が当てられているだけでなく、地勢、気候条件、品種、仕立てかた、施肥の内容、仕込みの概要など、ある程度の技術情報も書かれている。我輩が手に入れたのは2007年の初版なので、17年も経過している。状況はかなり変わったかもしれないが、なんでこの地域でこの品種が栽培されているのかという由来などが詳しく書かれていて、興味が尽きない。長野県のことなので、あのへんの話だなと推測できるところがあり、訪れたことのあるワイナリーなども出てくる。嬉しい。

長野県の巻をぼちぼち読んでいるうちに、北海道の巻と山梨県の巻も届いた。そして、著者の山本博さんが今年1月に逝去されたことも知った。ワイン本のみならず、日本労働弁護士団名誉会長。

偉人である。